one day


一人一人が生まれ持った 命の時計は
平等であって不公平でもある

君が何かを言おうとして すぐにやめたのは
また会えるって思っていたから

 

当たり前に過ごしてきた かけがえのない時間
これからだって今まで以上に楽しいこと出来たはずだ
夢から覚めたような 悪い夢のような
静かな世界で針の音が現実を刻んでいく

 


僕があの時言おうとして 飲み込んだ言葉
伝わっているって思っていたんだ

 

それはあまりに突然で どうしようもなく無力で
いつか終わること決められていたって終わり方は決めたかった
置き去りの心は取り残されたまま
毎日寝ては起き 呼吸をすることすら精一杯

 


一生癒えない誰も癒せない傷と庇っていた
けれど秒針は傷口を時間の糸で縢るように

 

好きだったあの声 過ぎた日々はどこへ
胸の痛みも今は感じない 忘れたんじゃない 愛している
巡る時の中で やっと気付けただけ
触れられなくても胸の奥で変わらず 笑っている